大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)4636 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人岡村大の上告趣意第一点について。

しかし、裁判所の証拠品倉庫内にある本件領置物件が他人の財物であることは、

記録上明白なところであるから、原判決の所論判示は、本件領置物件が他人の財物、

言い換えれば、被告人並びに共犯者以外の者の所有に係ることを当然の前提とし、

他人の財物である以上その財物が何人の所有に属するか、すなわち、所有権者の明

示を必要としないと判示した趣旨であつて、窃盗罪の客体である財物が他人の所有

に属しなくともよいと判示したものではないと解するを相当とする。されば原判決

は、所論判例と相反する判断をしたものとは認められないし、また、所論事実誤認、

法令違反の主張は、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

同第二点について。

所論は、量刑の非難で、刑訴四〇五条の上告適法の理由にならない。また記録を

調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二八年四月二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 真 野 毅

裁判官 入 江 俊 郎

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